助成金の決算整理(NPO会計セミナーより 3)

  • 2017.02.25 Saturday
  • 09:54

会計セミナー第4回目「決算書の作り方」は、

この回だけ新たに参加された方も多く、会場は大入り満員でした。

 

正 しい決算は、日常会計事務の正確さに負う部分が大きいものの、

期末の帳簿・現物の確認に加え、決算整理が必須です。

 

決算整理とは、収益・費用が当年度と翌年度以後のどちらに所属するかを

明確にして会計処理を行うことです。 そのことを実習する中で、

参加者から助成金の決算整理に関する質問がありました(下記)。

 

助成金・補助金については、前払・後払、残額返還義務の有無ほか

色々なケースがあり、頭を悩ますことが少なくありません。

この機会に、易しいケースから順次考えてみましょう。

 

 助成金100万円を受け取りました。

【全額事前支給(銀行振込)、対象事業は年度内完了のため返還義務なし】のケース

 

 →(左)普通預金 100万円 / (右)受取助成金 100万円  

 

 ◆攵綉,如⊇成金の入金が、翌事業年度になる】ケース

 ,痢嵒當麺其癲廚髻嵬ぜ金」に替えます。

 

 → (左)未収金 100万円 / (右)受取助成金 100万円

 

質問のケース

助成金支給決定の通知に基づき対象事業を実施、年度内に完了した。 

助成金の入金は翌事業年度で、入金予定金額は実績を査定してから決定。

したがって、減額もあり得る。

 

○助成金支給決定&事業実施年度(当年度)

 

 →(左)未収金100万円  / (右)受取助成金 100万円  

 

○翌年度、助成金が入金になった時、10万円減額されて90万円だけが入金

 

 普通預金     90万円  未収金   100万円
 過年度損益修正損 10万円

 

前年度に、未収金は100万円で計上しています。

しかし90万円しか入金にならなかったので、

減額された分(10万円)は、入金時に、前年度の損失として扱います。

(こういった場合、前年度の会計データを触ってはいけませんので要注意です)

 

「預り」に困惑の表情(NPO会計セミナーより 2)

  • 2017.02.11 Saturday
  • 09:37

会計セミナーにて、振替伝票で「預り」には皆さん困惑しました。

給料から源泉所得税などを預かる際の伝票起票です。

 

例えば、

「次の,函↓△療蘇爾脇韻鍵嫐を持ちます」と言っても、ほとんどの方は「?」でした。

 

ゝ詢舛鮓酋發琶Г辰浸の処理(税金を1万円控除)

 給料     50万円

  現金                      50万円

 現金       1万円   預り金(源泉所得税)  1万円

 

給料を現金で払った時の処理(税金を1万円控除)

 給料         50万円    現金          49万円
 

 預り金(源泉所得税)1万円

 

しかし、会計セミナー2回目の「現金出納帳をつけてみよう」になると、

皆さんイキイキと手を動かし、3回目の「月次決算をしてみよう」に向って

着々と作業は進みました。

 

現金出納帳の秘訣は、ありのままを几帳面に書くことであり

続いての実習、総勘定元帳は左右を間違えないようにして、

もれなく転記する、が秘訣でしょうか。

 

総勘定元帳で、現金・預金の金額記入位置は、先週記載した左右の原則で

決まりますが、他の費用項目で位置を間違えるケーが見られました。

現金・預金の記入位置と、左右逆になることが忘れられがちだったのです。

 

総勘定元帳とは、いわば勘定科目別の箱がズラリと並んでいると考えましょう。

伝票起票または記帳が終われば、合致する科目の箱にポンポンと入れていくイメージです。

箱ごとに集計した金額を一覧表にしたものが試算表と考えれば、分かりやすいでしょう。

 

「月次決算」を12か月行ったことにして、いよいよ次回は4回目の「決算書の作り方」です。

簿記のキホンのキ(NPO会計セミナーより 1)

  • 2017.01.28 Saturday
  • 11:37

当センター主催のNPO会計セミナー(月1回開催)が終了しました。

 

“超初心者向け”でしたが、ふだん会計を担当している方々も

「復習」のために参加され、また、毎回愛媛県から車で来られる方をはじめ、

遠距離からの参加も多く、“超マジメ”な向学心一杯のセミナーでした。

 

4回シリーズの1回目は「NPO会計のキホンのキ」。

特に力を入れたのは簿記の初歩でした。

 

NPO会計基準は複式簿記を前提にしているため、

基本的な部分は知っていただきたいからです。

振替伝票の起票に関し、しつこく言ったのは

「現金(預金)が増えれば左、減れば右」

勘定科目「現金」を記載する位置のことです。

左は借方、右は貸方 ですが、意味のない難しい言葉ですので

名称はパスしました。

 

振替伝票例

  1月10日 ノートやボールペンなど事務用品を500円分買った】

 → 現金が減るから、現金が右側

(左)消耗品費500円 /(右) 現金500円

 

◆ 1月10日 正会員1人から年会費1000円受け取った(入金した)】

 → 現金が増えるから、現金が左側

(左)現金1000円 /(右) 正会員受取会費1000円

 

「左右は引き算!」と、繰り返し言いました。

同じ勘定科目は、左右で相互に消し合うという意味です。

 

【1月20日 ,了務用品を返品し、500円を返してもらった】 

→ ,虜険Δ魑佞傍票 (現金が増えるから、現金が左側)

(左)現金500円 /(右) 消耗品費500円

 

,虜限Α幣談徂僻500円)と、の右側(消耗品費500円)が引き算で0、

,留βΑ文酋500円)と、の左側(現金500円)も引き算で0、

つまり,旅愼は、取消されます。

 

い發靴癲↓の事務用品の返品、返金が、全額ではなく一部の200円だけだとしたら、

現金は、200円だけ、増えることになります。

→ (左)現金200円 /(右) 消耗品費200円

 

1月10日購入した時は、消耗品費500円でしたが、1月20日に200円返金されたわけですね。

,痢500円)から、い諒峩發気譴200円を引くことになるので、

左右を差引きして、それぞれ、現金、消耗品が300円残る勘定になります。

 

結果、1月20日時点で、消耗品費は300円となりますね。

 

 

1年の計は元旦に

  • 2017.01.14 Saturday
  • 10:00

皆さま、清々しい新年のスタートを切られたことと思います。

どうぞ今年もよろしくお願いします。

今年はトリ年、「商売繁盛」のエトと聞きます。

いにしえの創作(?)であるエトが、今の時代に神通力を

発揮できるかどうかですが、ともかくパッと景気の良い年になって

ほしいものです。

 

NPOも社会の一員、もちろん景気が無関係ではありません。

次年度計画や予算の策定に当たり、景気の先行きが気がかりな団体も

少なくないのでは? 計画・予算と言えば、筆者などは、サラリーマン時代の

習い性でしょうか、

PDCA(plan−do−check−act 計画・実行・評価・改善)の語を

連想します。PDCAサイクルを回し、計画から改善へのステップを繰り返す

マネジメント手法です。らせん階段を登るように、スパイラル状でレベルアップ

して行くことが期待できます。

 

1つのサイクルのスタートがplan(計画)であり、その裏づけが予算です。

予算をきちんと立てることが、良い活動を展開するための基本と言えます。

「1年の計は元旦にあり」です。事業年度初めが団体の元旦と考えれば、

17年度スタートの日に向けて、早めにしっかりとした計画と予算を準備して

おくことが望まれます。立案した計画に沿い、予算を守りながら、

しっかりと活動を展開して行きたいものです。

 

ただし、事業活動を取り巻く環境は、刻々変わります。

計画・予算に縛られない発想も大切です。状況の変化に応じ、

素早く予算を組み直す対応力や臨機応変さも併せ持てればいいですね。

 

「今年の漢字」に思うこと

  • 2016.12.31 Saturday
  • 10:37

大晦日、今年も今日で終わりです。皆さま、今年はどんな年でした?

「金」に縁がありましたか? 「今年の漢字」に選ばれた「金」。

リオオリンピックの金メダルラッシュに加え、政治とカネなど、

いろんな意味を含むようです。

 

筆者は、英国のEU離脱、米国大統領選の番狂わせほか、

連続する世界秩序の「変調」を懸念して「変」をイメージしていたら、

「金」、「選」に次いで第3位が「変」でした。

投票数15万余、うち「金」を推したのは6,655票、4.3%だそうです。

このインターネット社会なのにと、内幕の数字が意外に少ないことに驚きます。

100人中4人が選んだだけと知れば、「金」の輝きも少し鈍くなるような気がします。

いえ、「変」が3位だからと、ケチをつけているのではないです。

1位が「金」という事実は事実です。でも、事実の中身をちゃんと確認すれば、

インパクトの度合いも違ってくると言いたいのです。

「金」ではないと思う人が、100人中96人もいるのですから。

世の中、そういうことってありますよね。

 

実体を見ず、話題が先行してしまう。誰かが言った結論に乗ってしまう。

安易に流されないで、自分の目で分析すれば別のことが見えてくるものです。

そういう意味で、数字って大切ですね。

 

事実を語るとき、常に数字のバックデータを持つ。

むしろ、数字が事実を雄弁に語る。

会計ご担当の皆さまにとっては、当然すぎることかも知れません。

手元の数字を単に集計するだけでなく、それを分析し情報として生かしてこその会計です。

常に正確なデータに基づき、実状が客観的に説明される会計でありたいものです。

 

それはともかく、この1年、お疲れさまでした。

疲れを癒し、どうぞ良い年をお迎えください。

 

会計は簡単!?

  • 2016.12.17 Saturday
  • 10:00

前回報告した初心者向け会計セミナーの受講者さんから、質問がありました。

所属団体では毎月初、前月1か月間の証憑から科目別に集計し、

それを会計ソフトに入力するのだそうです。 つまり、日々の記帳はなく、

年間12回のソフト入力で決算に至るというわけです。

 

しかし、当センターのセミナーで毎日の記帳の大切さを学び、頭の中で

話がかみ合わないための質問でした。 筆者は常々「会計は簡単」と言って歩いています。

「だって、お金の出入りをそのまま記録すれば結果が出るのだから」と。

 

「カチン!」と来た方いらっしゃいます? ご苦労を軽視しているようでごめんなさい。

でも「単純に言えば、そのとおり」と 思っていただけた方もいらっしゃるはずです。

取引をそのまま記帳し、記録のまま入力する。それが決算書につながります。

 

「簡単」の秘訣は、「そのままの(正しい)記帳」です。

日々のありのままを積み上げて行く作業です。

 

データをためておいて一挙に 処理するのでは、証憑紛失や集計ミスほか、

何かと間違いが起きかねません。 ただ、単なる記帳でも、そのためのルールがあり、

それを知ってこそ正解に至ります。

 

前回ブログの表現で言えば、「車は左、人は右」など、運転の基本ルールを知ってこそ

公道が走行できます。会計でも、簿記に関する最小限の知識を持ち、

ルールとして守ることが必須です。ソフトを導入すれば簡単と考える人も

いらっしゃいますが、大きな誤解です。

 

「簿記の知識ゼロでも大丈夫」は、いわば幻想です。

会計ビギナーの皆さんが、コツコツと基本的な知識を習得し、

実践経験を経ながら、信頼される会計スタッフに成長されることを心より期待しています。

 

単なるルール?

  • 2016.12.03 Saturday
  • 10:00

10月からNPO会計初心者向けセミナー(4回シリーズ)を月1回のペースで

開催しています。受講者の皆さんは、とても真摯かつ熱心、意欲的で、

講師役の筆者にとって楽しい時間です。

会計の大海原に船を漕ぎ出したばかりの皆さんだけあって、

新鮮な視点からの思いがけない質問をいただくこともあります。

 

「なぜ現金という勘定科目があるの?」

「出金時、『現金』はなぜ右側に書くの?」etc.

 

「エーッ!」と目を白黒させられる質問が飛んでくるのです。

そうした想定外の質問には、つい「えーと、それはですね、モゴモゴ・・・」と、

キレの悪い回答をせざるを得ません。

そうなんです! 簿記は「それがルールです」と言うしかないことが沢山あります。

筆者は単純人間なのでしょう、簿記を学んだ当時、そうしたルールに何の疑問も

持ちませんでした。いわば、道路通行の「車は左、人は右」のように、

否も応もなく「はい、了解!」だったのです。

 

でも、単なるルールを聞くだけでは飽き足りない人たちの好奇心、

探究心もいいですね。疑問を持つことで理解の深まりは違うでしょうし、

そこからの伸びが期待できるような気もします。

正しい知識を正しく理解し、その上に経験を積む。

それがスキルを上達させるため王道だと思います。

 

上記セミナーは「実習で学ぶ」を看板にし、初回の仕訳から最終は決算書に至るまでの

実習を行います。最初、給料支払と預り金の振替伝票起票といった、少し複雑な作業には

多くの人が苦戦しました。しかし、回を重ね、次々に新たなスキルを習得して、

自信が増しています。

 

初回は「?」の表情だった人が、頷きながら受講されるようになったのを見るのは、

とても嬉しいことです。

入力ミスの発見方法!

  • 2016.11.19 Saturday
  • 10:00

会計担当の皆さん!

仕訳データのパソコン入力時、ミスが生じることはありませんか。

これも「アテンションミス」の1つかも知れませんが、

入力結果の数値が合わないときには、つい慌ててしまいがちです。

 

そんな時、場合によっては意外に便利なミス原因の発見方法があります。

実践されている方も多いでしょうけど、知らなかったという方、

ぜひ試してみてください!

 

 ◆合わない金額ドンピシャの数値を探す◆

合計で800円不足なら、まさにその800円の入力漏れがあるかも知れません。

勘定科目別集計なら、消耗品800円が通信費800円など、

入力科目がすり替わったミスも考えられます。

 

◆合わない金額を2で割った数字を探す◆

借方、貸方を間違えて入力すると、差異が入力数値の2倍になります。

合わない金額が6,800円の場合、その半額の3,400円の取引について

貸借を逆に入力している可能性があるという意味です。

つまり3,400円の取引を探せば、入力間違いの発見につながる場合があります。

 

◆合わない金額が9で割りきれるかを確認する◆

割りきれれば、桁まちがい、または数字の位を入れ替えて入力しているミスが疑われます。

5,000円を500円と誤入力 ⇒ 5,000 – 500 = 4,500 ⇒ 9で割りきれる。

3,540円を3,450円と誤入力 ⇒ 3,540-3,450 = 90 ⇒ 9で割りきれる。

 

◆ (そもそもですが) 入力を疑う前に、伝票(帳簿)の記載が正しい?◆

という視点も大切です!!!

 

前向きの気持ち!

  • 2016.11.05 Saturday
  • 14:39

当センターには、多くの団体さんから数々の相談があります。

 

どうして数字が合わないんだろうといったミス由来の相談も

少なくありません。会計上のミスは、ちょっと考えただけでも、

転記ミス、仕訳違い、請求漏れ、入出金の間違いetc. etc. 無数と言えます。

ミスは不思議なもので、些細なことでめげて仕事に後ろ向きの気持ちを

持たせる場合もあれば、ミスが人を育てて行く場合もあります。

 

失敗こそが大切だという、偉い人の格言も数々ありますが、

要は気持ちの持ち方なのでしょう。転んでもただでは起きない「不屈の精神」の

持ち主が、ミスを契機に成長・飛躍していった逸話はよく耳にするところです。

 

几帳面な人ほど「どうしょう!」と慌てふためきがちですが、筆者などは

ふてぶてしく(?)「起きてしまったことはどうしようもない」と考えるほうです。

 

もちろんミスの後始末は大切ですが、むしろもっと大切なことは、

同じミスを再発させないためにどうすればいいかを考えることだと思っています。

最近出た「仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方」(宇都出雅巳著)という本を読むと、

ミスには大別して4種類あるそうです。

 

いわく、

メモリーミス(忘れる)、アテンションミス(見落とす)、

コミュニケーションミス(伝聞不足)、ジャッジメントミス(判断まちがい)

 

さて皆さんは、どの種類のミスをしがちですか?

集中力不足などはアテンションミスと言えますが、集中力を何にどう配分するか

という点が難しく、種類が分かったからといって解決する話ではありません。

理屈はさておき、一つ一つ乗り越えて行く前向きの気持ちを大切にしたいものです。

 

なんでも管理費?

  • 2016.10.22 Saturday
  • 05:05

NPO会計で、費用を事業費と管理費とに分けるのは、

会計担当者なら誰もが知っている(はずの)ことです。

でも実際には、ほぼ全てを管理費にしてしまう法人もあります。

そのことを嘆く税理士さんのことは、前回のブログで紹介しました。

 

逆に、全てを事業費にしてしまい管理費ゼロの活動計算書を

目にしたこともあります。 事業費、管理費、どちらか一方しか

発生しないということは 考えられず、そんなバランスの悪い決算書は、

やはり会計処理がどこかおかしいのでは?と思わざるをえません。

 

そもそも、なぜ事業費、管理費という分け方をするのでしょうか。

 

管理費とは、法人組織の運営に必要な基礎的経費であり、

いわば法人の内部費用です。管理費が膨張すれば、

肝心の特定非営利活動を推進する事業費の資源を圧迫してしまいます。

そうした関係を見るためにも、この二つの費用を区分して明示することは

意味があることです。

 

ただ、人件費、地代家賃をはじめ、多くの費目で事業費、管理費の両方に

共通の費用として出費するケースが生じがちです。

その場合は按分が必要ですが、比率の決め方、実際の計算などが

面倒でおっくうがられて、手抜きになってしまうのだと思われます。

でも、費用の配賦が適切に行われない活動計算書は、

ずさんさを世間に表明していると同じです。

 

会計担当者の方々には、せっかくの1年間の苦労を台なしにすることなく、

ぜひ画竜点睛、誰が見ても適正な決算書に仕上げるひと踏んばりを期待したいものです。

 

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