赤字の責任は誰に?

  • 2017.04.08 Saturday
  • 10:51

年度末直前、某NPO法人のMさんが相談に来られました。

前任者から会計業務を引き継いで初めての決算だそうです。

ee-会計ソフトに入力された仕訳をご一緒に確認し、入力ミスや

勘定科目の誤りを修正するなどして、あと数日分の入力と

決算整理を残し、計算書類の概略がまとまりました。

 

やれやれと喜んでいただけると思ったのに、

意外やMさんの表情は曇っています。

理由は、正味財産増減額の赤字が決定的と判明したためでした。

 

いわく、

「こんなに赤字を出したのは私の責任です。

自分が支給を受けた交通費やその他の費用を返金して赤字を消したい。」

もちろん私の返事は「ダメッ!」です。

 

「法人の赤字は個人の責任じゃない。会計担当者がすべきは、

まず理事長への報告。法人としての対策は理事会に任せましょう。」

 

そうなんです、赤字責任は会計担当者が引き受けることではありません。

「自己負担で穴埋め」を考える善意の人は、他にもいらっしゃるのでは?

でも、その善意が運営上の課題を糊塗し、改善の芽を摘んでしまうかも知れません。

 

会計で最も大切にすべきは、真実を報告することです。

Mさんが会計事務に慣れていれば、決算数値の予測はもう少し早く

できたことでしょう。法人として決算予測を知ることで、

赤字を減らせていたかも知れません。

 

Mさんにとって大切なことは、今回のことを糧として、

次年度へのスキルアップを図っていただくことです。

でも、これは言わずもがなのことですね。

わざわざ遠方から相談にお越しいただく熱心な人なので、

来年度はきっと自信をもって会計を切り回していらっしゃることと

期待しています。

 

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