NPO会計支援センター

2005年からNPO法人の会計支援に特化した活動をしています。
NPO会計に関するいろんな出来事などを綴っていきます。


仏さまたちの時間感覚

お盆ですね。人々の仏教への関心は薄れても、

国民的行事とも言うべきお盆は廃れずに続くことを、

どこか面白く感じている筆者です。

ともあれ、お盆休みになり、気持の上で

ゆっくりされている方も少なくないと思います。

 

おたがい時間に追われがちな現代人の私たち、

これでいいのかなー? 仏さまたちからすれば

あくせくし過ぎと笑われているかも知れないなーと、

休暇初日のゆったり感の中で、仏さまの世界を考えてみました。

 

なんといっても、お釈迦さま入滅後、

後継の仏さまである弥勒(みろく)如来が出現するのが

56億7千万年後、息の長さに驚きます。  

仏教の世界の最長時間は「劫(こう)」と言うそうです。

「四十里四方の大きな岩を、百年に一度、天女が羽衣で払い、

岩が摩滅して無くなるまでの時間よりなお長い時間」と

定義されています。また別の表現では、

「四十里四方の城(そんなに背の高い城はないでしょうけど)に

ケシの粒を満たし、百年毎に一粒ずつ取り去って、

そのケシ粒が全て無くなるまでよりも長い時間」だそうです。

 

実質的にどれだけの期間なのか見当がつかず、

ネットで検索してみました。横川 淳氏という理学博士が

ブログ上で精密な計算をし、岩の磨滅に4,000,000,000,000兆年、

ケシ粒の満杯は6,400,000,000,000兆年かかると言われています。

そういえば未来永劫の「劫」、もはや計算を通り越し、

永遠と同義語と言っていいのではないでしょうか。

 

そんなことを考えつつ過ごした休日、何となく気宇壮大になって、

お盆明けにはいい仕事ができそうな気がしてきています。

 

| 会計あるあるブログ | 16:45 | - | trackbacks(0) |
エアコン購入の会計処理は?

過日、長年親しく交流している某NPO法人から、

理事の勉強会をするので来ないかと誘われました。

新しい事務所への引越し直後で、リフォームした部屋が

新築のようにピカピカでした。それだけに何かと物入りで、

たとえばエアコン費用が15万円だったそうです。

 

固定資産会計は、なかなか難しいものです。

勉強会では細かい話までは行き着かなかったものの、

その後、会計担当理事とエアコンの会計処理を話しました。

 

最初に「10万円以上で長期に使用できるモノは、

費用じゃなく資産です」と言ったことからして難解で、

あれこれ補足が必要でした。

 

固定資産を買えば「お金」という資産が「モノ」資産に

変わるだけ。正味財産額は変化しない。

 

でも次第に「モノ」の価値が落ちるので、価値低下分を

年々「減価償却費」として費用化する。

 

20万円未満の固定資産は、「一括償却資産」という

償却方法が選べる。この方法は、年に価格の3分の1ずつ

減価償却でき、3年で資産額がゼロになる。

 

つまり、今年度末の貸借対照表で、エアコンは15万円の

固定資産(什器備品)で計上します。来年末の活動計算書で

減価償却費を5万円とし、固定資産額からその5万円を差引いて、

前年15万円だったのを10万円にします。

それを繰り返し、3年後の固定資産額は0円になるのです。

 

最初は「?」だった担当理事から、

「しっかりとわかりました!ので大丈夫っ!」と、

ニコニコ顔を彷彿させるような嬉しいメールが届きました。

その後、前回もお伝えした連続講座での演習問題に、

このケースを採り入れました。予行演習が生き、

分かり易い説明ができたような気がしています。

 

| 会計あるあるブログ | 16:08 | - | trackbacks(0) |
バッチリ!の仮払金

「NPO会計のレベルアップ」を謳った

連続講座が終りました。豪雨禍にぶつからず、

酷暑にもめげず、3時間×3回の長丁場を

大勢の方に熱心に聴講いただけたのが有難かったです。

 

筆者は恥ずかしながら決して「会計大好き」人間では

ありませんが、NPOの発展を願う、いわば「使命感」

のようなものに促されて会計に取り組む日々です。

講座ご参加の皆さんも、きっと「好きじゃないけど、

やらなくちゃ」の人が多いのだろうと思っています。

妥当ではない表現をお許しいただければ、

いわば気心が通じる仲間というか、

「同病相哀れむ」に似た親しみを感じてしまいます。

 

だからこそ、そういう方に「少し分かってきた」と

言っていただけるのが飛び切り嬉しいのです。

1回目終了時、「頭の中が真っ暗闇」と言われた方が

いらっしゃいました。2回目も「よう分からん」でした。

だから最終回、この方の急速の進歩が見られたのは、

筆者には感動的でした。 仮払金が難しいとの声があり、

出張仮払い1万円、返金2千円のケースで仕訳を説明しました。

 

<出張時の仕訳>

(借方)仮払金 10,000 / (貸方)現金 10,000

 

<精算時の仕訳>   

(借方)旅費交通費 8,000 / (貸方)仮払金 10,000

(借方)現金    2,000 

                         

応用として「逆に旅費超過で2千円追加払いの精算を、

後で各自考えてみてください」と言い、この件を終えました。

すると講座後、「真っ暗闇」の方が「合ってる?」とメモを

持参されたのです。

 

<精算時の仕訳>

(借方)旅費交通費 12,000 / (貸方)仮払金 10,000

                 (貸方)現金 2,000

 

「バッチリです!」とほめつつ、講座準備の苦労が

報われた気がして心が満たされたのでした。

 

| 会計あるあるブログ | 13:49 | - | trackbacks(0) |
3連チャン講座がスタート

当ブログで「嬉しい質問」と題して紹介した

「NPO 法人会計レベルアップ講座」。

定員オーバーの申込みで、主催者(市民活動センター神戸)は

ニコニコ顔だったようです。講師(筆者)も嬉しいものの、

単純に喜んでばかりいられない思いもしました。

 

受講者が増えれば、それだけ個別のニーズが増え、拡散します。

受講者のどこ(誰)に焦点を当てて話せばいいのか?は、難問です。

最も難しいのは簿記の理解度です。市民から信頼される会計を実践するには、

最低限の簿記知識は必要です。でも現実に、簿記未学習の人が

会計を担当する場合もあります。講座で「初めての簿記」は

避けて通れないものの、理解している人には退屈な時間になる

おそれがあります。

いつも悩みつつ、誰もが理解でき、誰もが退屈しない講座に

したいものと、不可能なことにチャレンジしています。

努力が少しでも実を結ぶためには、受講者の皆さんとの

コミュニケーションを増やすことであり、最も簡単な方法は

質問をたくさん受けることかも知れません。

 

そういう意味で、主催者による綿密なアンケートや、

質問に文章で答える枠組みを作ってもらえて重宝しています。

先日の初回、「企業会計とNPO法人会計の違いは?」の質問がありました。

大切な部分なので、きちんと話す時間を設けたく、

新たにパワポを作っています。

講座は主催者・講師からの一方通行ではなく、

受講者とともに作るものと考えます。

時間の許す範囲内で、それを実現したいものです。

 

主催者アンケートで毎回「満足度」を質問、選択肢は0〜100%の間、

10%刻みです。合計%の高低よりも怖いのは、少人数であっても

極端に低い評価の存在です。そういう回答が出ないよう、

受講者各人のニーズにきめ細かな視点を持つことが講師の使命と考え、

あと2回を務めます。

 

 

| 会計あるあるブログ | 16:09 | - | trackbacks(0) |
大阪北部地震に寄せて

一瞬、23年前のフラッシュバックでした。

先日の大阪北部地震です。

でも、すぐに「あっ、規模が違う」と気付き、

揺れも短く終わりました。

怖い中にも、阪神淡路大震災の経験が

生きたような気がします。

でも死者5名、ケガや物的被害も多く、

被災された皆さま、心よりお見舞い申し上げます。

 

阪神淡路大震災で、我が家マンションは全壊という

恐ろしい体験をしました。再建後、以前同様に

10階に住んでいるので、やはり揺れはハンパではなく、

「あの悪夢がまたっ!」という思いになったのでした。

しかし、報道で知ったのですが、今回の地震のエネルギーは

阪神淡路の60分の1だったとか。神戸のあの悲惨な光景が

再現するほどでもなかったのが、不幸中の幸いでした。

崩壊したブロッック塀が話題の高槻市を含め大阪地域に住む

友人たちに、以後順次お見舞いがてら様子伺いをしています。

中には、古家が壊れて修繕費がかかるとこぼす友人もいて、

地震保険をかけていないからどうしようもないと愚痴っていました。

当方も「しゃーないなー」と、一緒に嘆くしかありません。

天災は誰に補償してもらう訳にもいかず、

 

「天は自ら助くる者を助く」です。 地震保険は高いですが、

我がマンション管理組合も再建後10年経ってから、

「もしも」に備えて掛けています。

火災保険と併せ3年分一括払いです。

ただ、その会計処理が組合員(区分所有者)に分かってもらえず、

説明に苦労することがあります。つまり、保険料を支払った年度の

収支計算書(資金範囲は総資産ー総負債)には当年度分の金額しか載りません。

翌年度分の保険料は前払費用(流動資産)であり、

翌々年度分は長期前払費用(投資その他の資産)です。

会計を知らない組合員には超難問なのです。

 

| 会計あるあるブログ | 11:09 | - | trackbacks(0) |
素直な人は伸びる

決算相談で大賑わいの5月が終りました。

月内、世間の耳目を集めたのは、何と言っても

アメフトの危険タックル問題でした。米朝首脳会談の

話題よりも報道を賑わせたのではないでしょうか。

筆者のみならず、たぶん多くの人が、最初は日大選手に対して、

「なんてことを!」と非難の目で見たと思います。

でも、事件の真相が解明されるにつれ、

いろんなことが見えてきました。

 

たまたま前回、当ブログで「素直な人が伸びる」ことを

書いた直後の事件でもあり、筆者にとっては、「素直」を

再度考える機会が巡ってきたような気がしたのでした。

パワハラ、驕り、保身といったイメージそのものの指導陣に対し、

正義感に立ち戻り、勇気をもってぶつかって行った若者像。

彼こそが「素直」を体現している人ではないだろうかという

思いがしました。多くの人の共感を得る行動であり、

筆者もその潔さ、率直さに心打たれた一人でした。

 

素直な人とは、自分に執着しない、つまり偏見や

思い込みを持たない人だと思います。謙虚だから、

他人の言葉に耳を傾け、新しい知識や情報を吸収して

自分のものにして行けるのです。

日大の選手は、指導者の間違った指導を受け入れてしまった

ところに悔いが残りますが、間違いに気づき、自己弁護せずに

自ら姿勢を正したところに偉さがあると思います。

 

素直と従順は似て非なるものです。人に流されず、

イエスマンになり下がらない。囚われのない心で人の話を

肯定的に受け止め、自分の頭、自分のハートで判断する。

その姿勢があればこそ、素直な人は伸びるのでしょう。

素直さを大切にしながら、いつまでも成長して行きたいものです。

 

| 会計あるあるブログ | 09:00 | - | trackbacks(0) |
嬉しい質問

今年も、

認定特定非営利活動法人市民活動センター神戸主催の

「NPO法人会計レベルアップ講座」が開催されます。

3回連続ものを同内容で2シリーズ実施ですが、

前半は6月27日からで、現在申込み受付中です。

 

筆者が講師を務めさせていただきますが、

先日、参加予定の方から事務局を通じて質問が届きました。

「全く基本からわかっていませんので、あまりお荷物に

なるのもどうかと思い、参考図書など『基本の基』に匹敵する

ものを教えてください。努力は惜しみませんので・・・・」。

 

今まで色んなテーマで数多く講師を担当してきましたが、

初めて経験するとても嬉しいお問い合わせです。

この前向きの姿勢、いいですね。また「努力は惜しまない」宣言も

素晴らしい!事務局経由で回答した中に、

「こんなに純真に前向きな方にご参加いただけることが嬉しく、

心から喜んでいます」とのメッセージを付記させていただきました。

講座でお会いするのが、今から楽しみです。

 

ただ、参考図書は紹介していません。短時日、独学で何かを

かじってみても、決して血肉にはならないと思うからです。

講座に初心者の方が参加されることは多く、そういう方にも

分かるよう話すのが講師の務めだと思っています。

その中で業務の全体像を知り、どう自己育成して行くかを

考えていただけばいいと思います。そこを起点に、

日々実践しながら勉強して行けばOKなのです。  

 

筆者は長年、教育畑で仕事をしてきた中で、

「素直」こそが人を伸ばすと信ずるに至っています。

また、「継続は力なり」が実証される現象に多く

遭遇してきました。ご質問いただいた方も、

素直に焦らず慌てずコツコツと努力して行けば、

やがて大きく伸びられるに違いないと期待しています。

 

 

 

 

| 会計あるあるブログ | 19:15 | - | trackbacks(0) |
質問の効用

「五月来ぬ 心ひらけし 五月来ぬ」(星野立子)。

爽やかな五月晴れ、いいですねー。

でも、「皆さま、ゴールデンウィークを楽しんでいます?」

と聞くと、「よく、そんなことを言うよ!」と、どこかから叱声が

飛んで来そうな気がしないでもありません。

 

会計ご担当者の中で、この新緑の季節を心から楽しまれている方は

どのくらいいらっしゃるのでしょう。「行楽シーズン、無関係」と、

決算業務に打ち込んでいらっしゃる方も少なくないのでは?

 

その皆さまと苦楽を共にする当センター。今年もわが荻野代表は、

ほぼ連日、支援先を尋ねての外回りです。当然のことながら

外からの電話も急激に増えますが、まず対応するのは

3月入社の松岡さん。まだ入社2か月の新人に似合わず、

かなりしっかり受け答えしてくれています。

 

多くのことは荻野宛の伝言になりますが、一般的なご質問は筆者に

電話が回ってくることもあります。当センターは顧客情報を厳重に

管理するため、クラウド型ソフトではあるものの、

全顧客のソフト画面が開けられるのは荻野だけです。

筆者は担当法人に限定して画面が見られますが、他のお客様には

ソフト入力の現状を見ながらアドバイスができないという意味での

「一般的」です。

 

いただくご質問は、「ふさわしい勘定科目は?」などの

単純なものから、「注記の作り方について」といった

時間を要するものまで種々雑多です。

中には即答できない難問もあり、「折り返し」を

お待ちいただく場合もありますが、それぞれが筆者にとって

良い刺激剤になっています。

曖昧なことも調べて自信を持ちお答えすることで、

筆者自身も賢くなれる有難い機会と喜んでいるのです。

 

| 会計あるあるブログ | 10:06 | - | trackbacks(0) |
簿記を紹介した福沢諭吉

西郷どん、龍馬に続き、やはり維新当時の人物で

登場してほしいのが福沢諭吉。

ご存知、1万円札の人です。

龍馬らは国の骨組みを変えようと命がけで

苦心惨憺しましたが、諭吉は幅広い識見を基に

日本の教育や文化の礎を築いた功績者。

いわば、この国のソフト面を変えた人でした。

 

幕府の軍艦「咸臨丸」で渡米した後も、

渡欧、再渡米して見聞を広めます。

病院や学校などのインフラを一新し、

衣食住に西洋文化を取り入れるなど、

庶民の生活を変革しました。

また、慶応義塾の創設ほか、いくつもの私立学校の

設立に関わるなど近代教育の礎を築いた教育者でもあり、

自由・独立・平等の精神を訴えた著書「学問のすすめ」は

20万部の大ベストセラーになりました。

 

「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」

の言葉はあまりにも有名です。

しかし、これだけ名が売れている彼が、洋式の複式簿記を

紹介したという事実は、意外に知られていません。

明治6〜7年、彼が40歳のときに、アメリカの商業学校の

簿記教科書を翻訳、「帳合之法」という本を出版したのです。

 

ゲーテは、

「複式簿記は人類が産んだ最大の発明のひとつである」と

言ったそうですが、その画期的な記帳方法が初めて我が国に

持ち込まれたのでした。 縦書きで簿記本を作るのはかなり

難しかったでしょうし、日本にない用語の翻訳には

相当苦労したようです。

今も用いられる「借方・貸方」の語は、彼が苦吟の末に

生み出した造語でした。1万円札の肖像に選ばれた理由の一つに、

日本銀行が彼の提唱で設立された功績もあるのでしょうけど、

筆者としては、簿記の先駆者に対する国民的な謝意の表われも?

と思いたいところです。

 

| 会計あるあるブログ | 17:59 | - | trackbacks(0) |
龍馬はすごい!

西郷どんを語れば、筆者としては、

龍馬にも登場してほしくなります。

大政奉還1か月後に近江屋事件で暗殺され、

31歳の生涯を閉じた坂本龍馬。

土佐藩郷士(下級武士)の家に生まれながら、

時代の変革を目ざして突進した、

「維新史の奇蹟」とさえ称される活躍は、

誰もが知るところです。

 

勝海舟が、

「薩長連合、大政奉還、あれァ、 みんな龍馬が

ひとりでやったことさ」と 言ったそうですが、

名だたる志士の中でも別格の ヒーローだったのでは

ないでしょうか。

「日本を今一度せんたくいたし申候」という言葉は、

あまりにも有名です。

 

その彼は、会計に関しても素晴らしい名言を残しています。

「これより天下の事を知るには、会計もっとも大事なり」です。

龍馬は西郷に、 「新政府の成功は財務にかかっている。

英雄豪傑は多いが、 財務が分かるものがいない」と語り、

当時は無名だった 越前福井藩の三岡八郎(後の由利公正)を

財政担当に推薦しました。

商社的組織の海援隊を経営する龍馬は、志士第一の経済通であり、

西郷はじめ周囲は耳を傾けざるを得ません。

暗殺される直前まで福井へ足を運ぶなど、 本人や周囲の説得に力を

注いだことによって、この人事は成功し、 新政府の財務行政が無事

スタートしたのでした。 龍馬の開明的な考え方には感心してしまいます。

 

先述の「会計もっとも大事なり」は、

「将来ビジョンを描くには実態の正確な把握が必須であり、

そのために会計が最重要」ということだと思います。

いわば会計情報に立脚した

PDCA(プラン、ドゥ、チェック、アクション)サイクルを

回す発想であり、会計の位置づけ・役割や機能を

彼は明確に理解していたと言えるのではないでしょうか。

 

| 会計あるあるブログ | 05:00 | - | trackbacks(0) |