1998年に特定非営利活動促進法(以下、「NPO法」)ができて以降、ここ数年、NPO界は、激動の年です。昨年には民間の手によるNPO法人会計基準が策定され、そして今年改正NPO法が成立しました。
私たちの身の回りにはいろんな法律があり、どこか知らないところで作られている感が強いのですが、このNPO法は、1998年に国会議員と市民、NPOが一緒になって法案をつくり立法したものです。したがってこの法律は、まだ歴史も浅くて完璧なものではありませんので、我々NPO法人が、実態に合わせてどんどん改定していくことが必要なのです。
そんな中、このNPO法を、もっと実態に合わせた法律に改定するために、NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会を中心にしたメンバーらが、国会議員と共に、身を削り精神的にも肉体的にもボロボロになるほどの壮絶な戦いしてきた結果として、ようやく「新寄付税制」と「法改正」を勝ち取ることができたのです。改正NPO法は2011年6月に成立し2012年4月から施行されます。
特定非営利活動促進法 H24改正後全文版
さて、この改正の目玉でもある、寄付金控除の内容に関係する「新寄付税制」がNPO界に与える影響は非常に大きいのですが、それについては税務の専門家に任せるとして、法改正のうち会計に関する部分について、以下のように改定となっていることは、会計担当者として知っておくべきでしょうね。
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特定非営利活動促進法 第27条第3項
(従来)
三 財産目録、貸借対照表及び収支計算書は、会計簿に基づいて収支及び財政状態に関する真実な内容を明りょうに表示したものとすること。
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(改正後)
三 計算書類(活動計算書及び貸借対照表をいう。次条第1項において同じ)及び財産目録は、会計簿に基づいて活動に係る事業の実績及び財政状態に関する真実な内容を明瞭に表示したものとすること。
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つまり「収支計算書」が「活動計算書」にかわったことと、財産目録の位置づけが変わったことが大きな変化です。
さて、ではこの「計算書類」はいったいどういう形式がいいのか、ということについて、現在、内閣府では「特定非営利活動法人の会計に関する明確化研究会」を設置し、素案づくりが進められており、年内にも最終報告書が発表される予定となっています。現在、内閣府のホームページにて報告書案が公開されています。
特定非営利活動法人の会計の明確化に関する研究会 報告書
この内閣府の報告書をベースにして、所轄庁において作成されるものが通称「手引書」と呼ばれるものです。多くのNPO法人が、法人設立時及び事業年度終了後3カ月以内に提出する書類を作成する際に参考にする冊子のことです。そのうち「会計」に関する部分の説明においては、現在の状況では、2010年7月に民間でつくった「NPO法人会計基準」が、ほぼそのまま採用される見込みです。
ただし、従来も内閣府及び各所轄庁においても「手引書及び運用指針」が存在しましたが、47都道府県それぞれに全く内容が違います。法人設立時に手にした自県の「法人設立のための手引書」がすべてだと思いこんでいるNPO法人が非常に多いのですが、他府県のものと比べると、あまりの違いにおそらくみなさん驚かれることでしょう。つまり、それほど、自県の手引書に拘束力がないということです。
そんな中、法改正、内閣府の「新手引書作成」という動きに合わせて、兵庫県では、中間支援NPOが中心となって、NPO活動を益々促進することができる魅力的な「手引書案」を作成しようという動きが始まっています。これからどのような手引書をつくることができるのか、非常に楽しみです。またこちらでご紹介させていただきます♪
NPO法人は、社会の課題を解決するための重要な役割として、益々、今後の日本の重要な役割を担うでしょう。NPO法が変わり、さまざまなNPO活動が増えていくなかで、NPO会計もどんどん進化し変わっていくことと思います。そして、私たち会計担当者自身が、しっかりとNPO会計に向き合い、作り上げていかなければいけないと思っています(^。^)y-.。o○